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著者(著作権者)の皆様へ

「Googleブック検索」和解に関するご連絡


■『「Googleブック検索」和解に関するご連絡』について一部修正いたしました(2009年5月1日更新)

米国南ニューヨーク地区連邦裁判所は、2009年4月28日、和解に応じない場合の表明・申し出期日をこれまでの2009年5月5日から、約4カ月延長して2009年9月4日にすることを決定しました。権利者に十分考える時間を与えるために、和解管理人が「60日間の期日延長」を裁判所に申請していたものです。

日経BPおよび日経BP関連会社の方針に変更はありませんが、上記により、和解管理人への申し出期日の表記を、従前の「5月5日」から「9月4日」に変更しました。


 先般よりGoogleが米国内で行っている「Google Book Search(Googleブック検索)」について、米国作家組合および米国出版社協会の会員である出版社と和解が成立する見通しです。新聞等で様々に報じられているとおり、日本の著者および出版社にも影響が及ぶこの和解に、著者(著作権者)の皆様も多大な関心と疑問をお持ちのことと存じます。最新の状況をご説明すると共に、発行元である日経BPの考え方をお伝えいたします。

「Googleブック検索和解」について

 Googleはインターネット上の検索サービスを提供する米国に本社を置く会社です。同社は5年前から米国の主要な大学等の図書館と提携して所蔵する書籍をデジタル化してきました。これをデータベース化して内容を検索できるサービスが「Googleブック検索」です。

 Googleのとった行為は本来、権利者の許諾を得てから行うべきもので著作権侵害であるとして米国作家組合は南ニューヨーク地区連邦地方裁判所に訴えました。同時に米国出版社協会の会員である米大手出版社5社(McGraw-Hill、Pearson Education、Penguin Group、Simon & Schuster、John Wiley & Sons)も同様の訴訟を起こしました。

 ところが2008年10月にGoogleと米国作家組合・米大手出版社5社の両当事者間でこの訴訟における和解が成立し、2009年6月に同裁判所によってその和解が正式に認められる見通しになりました。

●和解の内容

 権利者側は2009年1月5日以前に刊行された書籍についてGoogleがデジタル化の作業を継続して行い、非独占的に「ページ表示や数行の抜粋表示」、「個人や団体への文章のオンライン販売」などの行為を認める代わりに、Google側は次の【1】〜【4】について認めました。

 和解管理者の通知によれば、2009年9月4日までに何もしなければ「和解に参加」したことになります。

 なお、Googleが今回の和解をもとに今後行う商業的サービスは米国国内のパソコンからアクセスした場合に限定され、日本国内のパソコンから利用することはできないとしています。

●米国の和解の影響が日本に及ぶ理由

 米国でデジタル化された世界各国の書籍はもちろん各国の著作権法で保護されていますが、現在、日本、米国を含むほとんどの国で、著作権に関する国際条約であるベルヌ条約が批准されていることによって、それらの国で保護されている著作権に関しては、米国においても同様に著作権が尊重され保護されます。今回の和解は米国内で行われたものですが、日本の著者と出版社も米国での書籍の権利者と同じように米国の著作権法により保護されていることになります。

 さらに、この訴訟は「集団訴訟(クラス・アクション)」として裁判所から認定されたため、訴訟に参加している当事者と利害の共通する関係者には、この訴訟に参加していなくても効力が及ぶことになります。クラス・アクションは米国の制度ですが、著作権についてはベルヌ条約の適用の下に置かれる結果、日本の著者や出版社にも、米国での訴訟の影響が及びうることになりました。

●権利者としての選択肢

 小社が専門家、関係者、関係団体に聞き取りした結果、権利者が取りうる選択肢は次の2つと考えます。

 選択肢【1】:和解に参加する
 選択肢【2】:和解に参加しない(和解から離脱する)

2009年9月4日までに何もしなければ「和解に参加」したことになります。もし「和解に参加しない(和解から離脱する)」場合は9月4日までにGoogleに申し入れをする必要があります。

 和解に参加した場合、Googleが既にスキャンして構築している書籍のデータベースから、自己の著作物の削除や、本文表示利用から外させる要求、あるいは表示利用停止から復活させるための要求をすることができます。和解管理者からの通知によれば、書籍のデータベースからの削除要求の締め切りは2011年4月5日です。また、データベースからの削除は要求しないが、本文表示利用からは外させる要求、あるいは表示利用停止から復活させるための要求に期限はありません。

 なお、削除の要求をしない場合、Googleが行う書籍データを利用した商業サービスの全収益の63%から全権利者に収益分配がされることとなりますが、その分配の方法等詳細は明らかではなく、また、Googleにより今後どのような商業的サービスに使用されるかも明らかではありません。また、Googleの著作物を一部表示するサービスから得られる情報により読者が満足した場合、Googleのサービスにより表示されなかった箇所につき読者の目に触れることなく終わってしまうおそれがあります。

 「和解に参加しない(和解から離脱する)」場合は、Googleが書籍等のデータベースへの搭載を継続する可能性を否定できません。また、Googleを著作権侵害で訴えることができますが、Googleを相手に各自の費用負担において、米国の法廷で訴訟を行うのは、日本国内の著者(著作権者)にとって、あまり現実的な選択ではないと思われます。

●日経BPの方針

 Googleがデジタル化した書籍には日経BPおよび日経BP関連会社の刊行した書籍も3600点前後含まれているようです。この問題について日経BPおよび日経BP関連会社は著作権保護の観点から、

和解に参加します。そのうえで、著者(著作権者)および発行元の許諾を得ないままにスキャンされた書籍について、データベースからの全文削除をGoogleに要求する考えです。

 もし「和解に参加しない(和解から離脱する)」という選択肢をとった場合、書籍のデータベースからの削除を要求することが困難になります。あくまでも著者、出版社の立場、権利を守るべきだと考えます。そのためにもまずは和解に参加し、Googleが出版社、著者に無断でデジタル化した書籍データについては2011年4月5日までに削除を要求することが必要です。

 日経BPはこれまで著者の皆様から著作物の出版を任せていただき、責任を持って出版事業に取り組んで参りました。今後も知的財産権保護の姿勢を明確にするとともに、出版事業の健全な発展を図りたいと考えます。

 繰り返しになりますが、日経BPとしては、本年9月4日までにGoogleに対して「和解に参加しない」旨の申し出を行うことなく、自動的に「和解に参加」する方向で著者(著作権者)の皆様にはご案内を申し上げます。然る後に、著者の皆様、出版社の権利を守るため、日経BPが出版した書籍につき、2011年4月5日までにGoogleのデータベースからの削除を要求したいと考えております。

2009年4月
株式会社日経BP

【関連リンク】

今回の和解に関する詳細な情報は以下のサイトをご参照願います。

Google ブック検索和解

http://www.googlebooksettlement.com/

最終通知書、和解契約書等

http://www.googlebooksettlement.com/r/view_settlement_agreement

よくある質問(FAQ)

http://www.googlebooksettlement.com/help/bin/answer.py?answer=118704&hl=ja

日本書籍出版協会

http://www.jbpa.or.jp/