ニュースリリース

2018年10月15日

「AI活用を支援するスタートアップの実態調査」を発表
大手企業は試行にも対価を
AI案件のプロジェクト管理人材が不足

 日経BP社(本社:東京都港区、社長:新実 傑)は10月15日、イノベーション・マーケティングの専門メディア「日経クロストレンド」が実施した「AI活用を支援するスタートアップ・ベンチャー企業の実態調査」の結果を発表しました。調査結果や回答企業155社の詳細、各社が提供できるサービスや能力については、日経クロストレンドが発行する専門レポート『AI・IoT・ビッグデータ総覧2018-2019』(10月15日発行)に掲載いたします。

 本調査は、日本企業に対して人工知能(AI)のビジネス活用を支援できるスタートアップやベンチャー企業を中心に2018年7月から9月にかけてアンケートを実施。昨年調査より約50社多い、155社から有効回答を得ました。

 AI活用の支援をするスタートアップやベンチャーが増えて、「注文がさばけない」という状況は多少緩和しているものの、大手企業が案件に対して稼働に応じた対価を支払っていないという課題が浮き彫りとなりました。スタートアップやベンチャーは資金や人員が限られています。日本のAIの競争力を底上げするため、発注企業側の意識改革も求められます。

 一般企業でもAIをビジネスで本格的に活用する機運が高まっており、実行に移すために欠かせない支援企業の実態を明らかにするために実施しました。従業員数や創業年、顧客企業の産業区分や得意な処理技術、保有しているAI関連の外部に提供できるリソースなどに加えて、課題やAI関連ビジネスの状況についても回答を得ています。

■主な結果

●大手企業への要望:56.1%が「試行にも対価を支払ってほしい」

AI案件が殺到する中で、開発案件の顧客や事業提携先としての大手企業に対して、どのような要望を抱いているかについても尋ねた。昨年最も多かった「課題をクリアにして相談してほしい」が次点となり、今年は「本格契約前の試行であっても、稼働に応じた対価を支払ってほしい」が昨年比約3ポイント増の56.1%で1位となった。「意思決定者を明確にしてほしい」も同約5ポイント増と最も大きな伸びを示した。

AI活用はビッグデータ活用の延長線上にあり、実際に経営効果が得られるかどうかの見極めが難しい。企業側がAI活用に必要なデータを整備していない場合も少なくない。こうした背景から、企業側が稼働に応じた対価の支払いに二の足を踏んでいるものと考えられる。

●開発案件の顧客や事業提携先としての、大手企業への要望(各社3つまで選択)
開発案件の顧客や事業提携先としての、大手企業への要望(各社3つまで選択)
●受注状況:約6割が実ビジネスに、4分の1は試行から進まず

AI関連ビジネスの状況について聞いたところ「発注量が多すぎてバックオーダーを抱えている」との回答は25.2%と昨年比で約10ポイント減った。その一方で「発注が十分にあり対応できている」が36.8%と約6ポイント増えた。両方の回答をあわせると昨年に比べて実ビジネスに結びついている割合が62.0%と昨年比で約4ポイント減となった。AI活用の支援に新たに乗り出すスタートアップやベンチャーが増えたのが背景にあるとみられる。一方で、PoC(概念実証)でとどまっているとの回答は、昨年とほぼ同様の4分の1を占めている。

●AI関連ビジネスの状況
AI関連ビジネスの状況
●現在の課題: AI活用でもプロジェクト管理の人材が必要(56.1%)

課題については、「AIに対応できる技術者の確保」は昨年比で7ポイント減となり、「プロジェクトをマネジメントできる人材の確保」が約5ポイント増えた。技術者を課題とする回答が大幅に減った背景として、AI活用を支援するツールやサービスの普及がありそうだ。AIの機能を企業の情報システムに組み込む案件が増えているとみられ、大型かつ高度な案件をこなすマネジメントに長けた人材が求められている。

●課題(各社3つまで選択)
課題(各社3つまで選択)

このほか、「資本金」、「創業年」、「従業員数」、「顧客の産業区分」、ディープラーニングや機械学習などの「得意な処理技術」、企画・開発や運用・サポートなどの「得意な業務分野」、AI関連で外部に提供できる「保有リソース」などについて聞いた。

■調査概要

調査実施期間: 2018年7月10日〜9月24日
調査方法: インターネットでの調査票の配布・回収
調査対象企業: AI活用を支援するスタートアップ・ベンチャー(従業員数500人以下)
有効回答数: 155件
調査機関: HORI PARTNERS
調査企画: 日経クロストレンド
【本件に関するお問い合わせ先】

日経BP社 日経クロストレンド編集
電話:03-6811-8916

【取材に関するお問い合わせ】

日経BP社 経営企画室・広報
電話:03-6811-8556

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