日経BP社のニュースリリース

 

2007年4月20日


日経BPコンサルティング「ブランド・ジャパン2007」
Google、任天堂、サントリーなどが上位へ
BtoB編で4年連続首位のトヨタ自動車はBtoCでも初首位


 日経BPコンサルティングは、今年で7年目を迎える日本最大規模のブランド評価調査プロジェクト「ブランド・ジャパン2007」の結果をまとめ、本日(2007年4月20日)調査結果報告書を発行・発売すると同時に、日経ホールで「ブランド・ジャパン プロジェクト7周年記念セミナー」を開催し、その概要を発表する。
 一般の消費者とビジネスパーソンへのアンケート調査から延べ1500ブランドを並列に評価した(2006年11月実査、回答者は約5万6000人)。

BtoC編:トップの「トヨタ自動車」のすぐ後に「Google」が肉薄

 この調査によると、ブランド・ジャパン2007のBtoC編では、2005で第4位、2006で第2位だったトヨタ自動車が、2007で84.7ポイントを獲得し、初のブランド総合力首位となった(表1参照)。
 BtoB編では、同社は2004から首位をキープし、後述するように今回も2位を大きく引き離して独走している。ただ、BtoC編では2006で第15位だったGoogleが82.4ポイントと急伸し、トヨタ自動車のすぐ後を追って第2位に上がっている。さらに第3位「パナソニック」、第4位「キヤノン」、第5位「ソニー」などが小差で続いている。BtoB編のトヨタ自動車が独走している形とは様相が異なる。

 BtoC編で、トヨタ自動車のブランド総合力を今回押し上げたのは、イノベーティブ(革新性)因子である。この因子のランキングを見ると、同社が第4位になり、ハイブリッドカー「プリウス」も第11位となった。企業ブランドと商品ブランドのイメージが相互に作用している様子がうかがえる。
 また、2007の調査では、トヨタ自動車の「アウトスタンディング(卓越性)」の順位が、2006の第28位から第11位に上昇した。この因子を構成するイメージの中で、「ステータスが高い」「かっこいい、スタイリッシュ」の得票率がそれぞれ約5ポイントほど伸びたことによるものだ。
 同ランキングでは、これまで、いわゆる高級ブランドや外車のブランドが上位に並んでいたが、その中に入り込んだ形だ。ただし、2006年4月に「レクサス」4車種でシートベルトに欠陥があるとしてリコール、続く7月に車両の欠陥放置問題が起きたこともあり、「品質が優れている」の得票率は2006に比べて7ポイントほど落ち込んだ。

 ブランド総合力第2位は、2006から7.3ポイント上昇したGoogleである。2006では、ブランド力を構成する4因子のうち、「イノベーティブ(革新性)」と、「コンビニエント(便利さ)」が突出していた。「日常生活での使用感と便利さ」にイメージのエッジが立っている感があった。
 しかし2007では「イノベーティブ(革新性)」のさらなる強化(同ランキング第5位)と、「他にはない魅力」や「際立った個性」といったブランドの差別性を示す「アウトスタンディング(卓越性)」のポイントが大幅に伸びた(図1)。「Google」が、ブランドとしての“本物感”を持ち始めた。

 今回の結果上位を見ると、任天堂の躍進が目につく。2006と比較して、ブランド総合力が今回一番伸びたブランドは、「NINTENDO DS」である。BtoC編では、1000ブランド中、第8位と大幅に順位を上げた(2006では、第250位)。
 また、任天堂という企業ブランドも79.9ポイントを獲得して第7位となり、企業ブランドと主力の商品ブランドが互いにブランド力を高めあっている(図2)。前回浮き彫りになった「シャープとアクオス」「アップルとiPod」と同様の関係が成立している。

 「航空」分野のランキングでは、全日本空輸が64.6ポイントで首位である。全体でも1000ブランド中、第94位となった。逆に、日本航空が2006よりポイントを下げ、51.4ポイントの第383位となった。両社のブランド力の差は2006よりも大きくなった。
 全日本空輸は、「時代を切りひらいている」(約9ポイント上昇)、「勢いがある」(約10ポイント上昇)など、「イノベーティブ(革新性)」につながるイメージの得票率が大幅にアップし、「アウトスタンディング(卓越性)」因子も上昇した。また、「親しみを感じる」や「最近使っている」の得票率も上昇し、同社の「あんしん、あったか、あかるく元気!」をキーワードとするブランド戦略「ひまわりプロジェクト」の推進が功を奏した形だ。

 「菓子」分野のランキングでは、明治製菓が首位となった。
 2006から約9ポイント上昇して73.8ポイントとなり、1000ブランド中、第26位となった。明治製菓は、4因子すべてにおいて、5ポイント以上伸びた。特に、「フレンドリー(親しみ)」ランキングでは約8ポイント伸ばし、同ランキングで首位となった。また、「役に立つ、使える」や「時代を切りひらいている」の得票率も上昇している。
 キャンペーンなどを通じて、チョコレートやスナック菓子、さらに健康や美容に訴える新商品のファンを着実に広めながら、ブランド力を向上させていることがわかる。

 「小売」分野では、イオンとIKEAが大幅に上昇した。
 イオンは、16のイメージ項目すべてにおいて、2006のポイントを上回り、総合力を約11ポイント上げた。その結果、1000ブランド中の全体順位は2006の第269位から、第76位と大幅に上昇した。
 もともと小売ブランドは、消費者接点が明確で、日常生活に密接に関わっているものが多いので、4因子のうち「フレンドリー(親しみ)」や「コンビニエント(便利さ)」のポイントが、高めに出る傾向がある。しかし、イオンは「イノベーティブ(革新性)」をイメージのコアとして持つ興味深いブランドである。
 2007の結果においても、この傾向は一段と増し、「時代を切りひらいている」「いま注目されている」などの得票率を大きく上げ、「イノベーティブ(革新性)」ランキングで第20位となった。イオン銀行の発表や、オリジン東秀の買収、さらに最近でも、ダイエーとの提携を発表するなど、企業の拡大路線が話題となっており、一般消費者にもそういった企業姿勢が伝わった形だ。

 スウェーデンの世界最大の家具小売店IKEAは、2006年4月に千葉県船橋市に日本1号店を、続く9月には横浜市に「IKEA港北」をオープンさせた。
 IKEAも16のイメージ項目すべてにおいて、2006の得票率を上回り、「ブランド認知率」では2006からほぼ倍増して50.0%となった。また、「いま注目されている」ランキングでは第28位(20.1%)で、これを関東地方の回答者だけに絞ると第13位(31.1%)に上昇する。関東以外への立地が進めば、ブランド力のさらなる向上も期待でき、これからの推移に目が離せない。

BtoB編:トップ10に新登場はサントリー、任天堂、キリンビール

 2007のBtoB編では、前述のように今回もトヨタ自動車が103.1という高ポイントで首位を独走、これを本田技研工業、ソニー、松下電器産業、松下電工が追う形になっている。

 総合力ランキングでトップの座を今年も堅持したトヨタ自動車は、「総合力」を構成する5つの因子のうち、「先見力」「人材力」「信用力」の3因子のランキングで首位となった(図3)。本田技研工業は「活力」ランキングでの第2位をはじめ、「先見力」で第3位、「人材力」で第4位と、2006と同じく高いポイントを維持した。

 また、サントリーがブランド総合力を、2006から約9ポイント伸ばし、第6位にランクインした。イメージ項目別に見ると、「一度この企業で働いてみたい」が第2位(19.8%)、「信頼できる」が第3位(54.1%)、「環境に配慮している」が第4位(29.1%)となり、これらのイメージの向上がブランド力を押し上げている。
 サントリーの他、任天堂(第9位)とキリンビール(第10位)がトップ10入りし、アップル(第12位)やアサヒビール(第13位)などもポイントを伸ばして順位を上げた。

(吉田健一=日経BPコンサルティング ブランド・ジャパン プロジェクト・リーダー)


表1 ブランドジャパン2007の上位40ブランド


図1 「Google」のイメージ得票率推移 <ブランド・ジャパン2003-2007(BtoC編)から>
図1■「Google」のイメージ得票率推移 <ブランド・ジャパン2003-2007(BtoC編)から>


図2 任天堂とNINTENDO DSのブランド総合力構成(BtoC編)
図2■任天堂とNINTENDO DSのブランド総合力構成(BtoC編)


図3 自動車3企業のブランド総合力構成
図3■自動車3企業のブランド総合力構成(BtoB編)



ブランド・ジャパン:
国内で使用されているブランドを消費者とビジネスパーソンが評価する、日本最大規模のブランド評価プロジェクト。2001年に第1回調査を実施し、今回が7回目。調査は、消費者としての立場から回答を求める「コンシューマー市場(BtoC)編」(調査対象ブランド1000件)と、ビジネスパーソンとしての立場から回答を求める「ビジネス市場(BtoB)編」(同500件)とから成る。
http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/release/bj070421.html

日経BPコンサルティング:
日経BP社の研究・調査部門を分社独立した、日経BP社全額出資の「技術と経営に関するコンサルティング・調査会社」。2002年3月1日設立。資本金9000万円(日経BP社100%出資)。技術と経営に関する調査、研究、コンサルティング、関連する情報・刊行物の出版と関連商品の販売を行っている。

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ブランド・ジャパン プロジェクト・リーダー 吉田健一
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