日経BP社のニュースリリース

 

2007年10月23日


2007年(第7回)日経BP・BizTech図書賞
技術や経営の進歩・発展に貢献する受賞図書3点決まる


 日経BP社は、2007年(第7回)「日経BP・BizTech図書賞」受賞図書を決定いたしました。

 日経BP・BizTech図書賞は、技術と経営の進歩や発展に役立つ優れた図書を表彰するもので、日経BP社が2001年に創設した賞です。
 このほど、審査委員会(委員長・竹内弘高一橋大学大学院国際企業戦略研究科長)が、2007年6月までの過去一年間に国内で著作、発行された図書の中から、受賞図書3点を選出しました。
 受賞図書の著者には表彰状と賞金を、出版元には盾を贈ります。

 表彰式は11月2日(金曜日)11時から、東京・丸の内の東京會舘で行います。



■受賞図書、受賞者(書名五十音順)

『渋滞学』 西成活裕著 新潮社
『新平等社会』 山田昌弘著 文藝春秋
『日本の食と農』 神門善久著 NTT出版

■審査委員長の講評

  『渋滞学』(西成活裕著)は、渋滞という社会問題が「なぜ起きるのか」を出発点にその理由を取り除けば渋滞はなくなると論じている。交通渋滞から始まり、人込み、アリのダンゴ状態、インターネット上の混雑、電車の遅延、エレベーターや体内のタンパク質、分子モーターの渋滞までに言及している。世界の中で起きている様々な現象が、渋滞と同じ理論で解明されるプロセスが興味深い。その渋滞がなぜ起きるかを「セルオートマン法」という複雑な対象を簡素化して考えるときによく用いられる数学モデルを使って解明する。渋滞解消を目指して、数学の最新の研究成果を社会問題に応用してゆくという着眼点の斬新さが評価された。

  『新平等社会「希望格差」を超えて』(山田昌弘著)は、日本社会で生じている新しいタイプの格差拡大のメカニズムを分析し、それにどのように対応すべきかについて示している。グローバル化、IT化という構造的要因により進展したニューエコノミーでは、生産性が高い人と低い人を生み出し、その格差が収入の格差と生活水準の格差につながっていると分析している。その結果、仕事や生活における安定と向上が見込める人々と、努力してもそれらが見込めない人々への分裂が起きていることを示している。努力する人すべてが報われるという新しい平等社会を作るための処方箋を提示した点が評価された。

  『日本の食と農 危機の本質』(神門善久著)は、身近な「食と農」を取り扱ったものであるが、その問題の本質は、我々市民にあることに気付かせてくれた。「食」に関しては、消費者が自ら手軽さを求めて外食、中食、加工食品に走る怠慢と無責任にあること。「農」に関しては、地権者がいずれ農地が公道や商業工業用地に転用されることを期待して手放さない市民エゴにあること。また、日本の農業行政の末端を担ってきた農協(JA)にも農業の構造改革を遅らせてきた責任の一端があると指摘する。これまであまり語られなかった問題の本質を真正面から取り上げ、その解決策を示した点が評価された。

■審査委員長
竹内 弘高   一橋大学 大学院国際企業戦略研究科長
 
■審査委員
田中 昭二   国際超電導産業技術研究センター 所長
成毛 真   インスパイア 社長
西村 吉雄   早稲田大学 大学院政治学研究科 客員教授
野口 照久   テノックス研究所 所長
福川 伸次   機械産業記念事業財団 会長
 
■図書推薦委員
赤尾 晃一   静岡大学 情報学部 准教授
浅野 信久   大和総研 新規産業調査部 部長
五十嵐 太郎   東北大学 大学院工学研究科・工学部 准教授
磯 達雄    フリックスタジオ パートナー
井上 伸雄   多摩大学 経営情報学部・大学院 教授
小松原 俊博   丸善 丸の内本店 和書グループ 専門書売場チーフ
島本 栄光   上級システムアドミニストレータ連絡会 副会長
鈴木 幸一   インターネットイニシアティブ社長
多喜 義彦   システム・インテグレーション 社長
中村 史郎   八重洲ブックセンター 八重洲本店店長
日比 保史   コンサベーション・インターナショナル ジャパン 代表
藤村 泉   ジュンク堂書店 池袋本店 副店長
松浦 晋也   ノンフィクション・ライター
三輪 晴治   イーエイシック・ジャパン 社長
茂木 信太郎   信州大学 大学院経済・社会政策科学研究科 教授
森山 和道   フリーライター
山之内 誠   京王書籍販売 営業推進部 部長
和田ちひろ   いいなステーション 代表

 

                       (五十音順敬称略 役職は選定時点)

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