日経BP社のニュースリリース

 

2007年10月24日


2007年9月は過去最大級の大型取引ラッシュに
日経不動産マーケット情報が過去6年の高額取引トップ30を発表


 日経BP社(本社:東京・港、社長:大輝精一)が発行する不動産分野の専門誌「日経不動産マーケット情報」はこのたび、日本の不動産市場で続出する大型取引の実態を調査し、金額順に上位30件をまとめました。創刊以来、当誌が報道した約8000件の事業用不動産売買事例を基にしたものです。

1000億円以上の大型不動産取引が過去1年間で急増

 この調査では、国内の不動産市場で1000億円以上の大型不動産取引が急増していることが明らかになりました。2001年1月から2007年9月の取引事例のうち、価格が1000億円以上のものは19件。このうち10件を、過去1年以内の取引が占めています。
 2007年9月に相次いだ取引は、こうしたトレンドを象徴しています。
 同月、森トラストとダヴィンチ・アドバイザーズは虎ノ門パストラルホテルを約2309億円で取得しました。東急不動産は銀座東芝ビルを1610億円で、三菱地所と平和不動産も北新宿の再開発用地を約1154億円で落札しました。三井不動産は日比谷エリアの不動産開発を視野に、帝国ホテルの株式33%を861億円で取得しました。これらはいずれも再開発を目的とした取引です。
 さらに同月、米プロロジスとシンガポールのGICリアル・エステートは共同で、松下グループの物流施設17カ所を約850億円で取得しました。市場はかつてない大型取引ラッシュを迎えています。

最高額の物件は大阪・梅田北ヤードの開発用地

 下記の表に、取引金額上位30件をまとめました。最も高額だったのは、JR大阪駅北口に広がる再開発地域、梅田北ヤードのA・Cブロックで、三菱地所やオリックス不動産などが参加する企業連合が2006年11月に落札しました。価格は約3100億円とみられます。
 第2位は2007年4月にモルガン・スタンレー・グループが取得した全日本空輸系のホテル13物件で、約2813億円でした。約2309億円の虎ノ門パストラルホテルが第3位となりました。
 大型物件の主な買い手は国内の総合不動産会社ですが、モルガン・スタンレー・グループやダヴィンチ・アドバイザーズなどが運用するファンドも目立っています。
 調査対象とした2001年以降は、1990年代初頭のバブル崩壊から続く長い調整過程を終え、不動産市況が都心部から回復に転じた時期にあたります。この時期は、海外からの投資資金流入やREIT(不動産投資信託)の上場を背景に、不動産市場は拡大してきました。
 大規模な国有地売却なども計画されていることから、今後も拡大は続くとみられます。


2001年以降の大型取引トップ30(〜2007年9月)    
順位
物件名
種類
価格
買い主
取引
時期
1
梅田北ヤードA・Cブロック
(約3100億円) 三菱地所、オリックス不動産など
2006.11
2
全日本空輸系ホテル13物件
約2813億円 モルガン・スタンレー
2007.4
3
虎ノ門パストラルホテル
2308億9908万円 森トラスト、ダヴィンチ・アドバイザーズ
2007.9
4
パシフィックセンチュリープレイス丸の内
(オフィスフロア)
約2000億円 ダヴィンチ・アドバイザーズ
2006.9
5
六本木防衛庁跡地
(東京ミッドタウンの開発用地)
約1800億円 三井不動産、全国共済農業協同組合連合会など
2001.9
6
銀座東芝ビル
1610億円 東急不動産
2007.9
7
三菱ふそうトラック・バスの約180拠点
1600億円以上 セキュアード・キャピタル・ジャパン、DLJリアル・エステート・キャピタル・パートナーズ
2007.6
8
みずほ銀行大手町本部ビル、大手町フィナンシャルセンター
1450億円 東京建物、大成建設
2004.2
UFJ東京ビル
(現・東京三菱UFJ銀行大手町ビル)
1450億円 三菱地所
2005.3
10
中野警察大学校の跡地
1437億円 東京建物、昭栄
2007.6
11
芝パークビル
約1430億円 ダヴィンチ・アドバイザーズ
2006.7
12
品川三菱ビル
(現・品川グランドセントラルタワー)
1401億7800万円 モルガン・スタンレー
2004.12
13
三井住友銀行大手町本部ビル
1251億円 三井住友銀行
2007.3
14
タカシマヤ タイムズスクエアの持分
1210億円 東急不動産
2006.12
15
北新宿地区第二種市街地再開発事業1街区
1154億1000万円 三菱地所、平和不動産
2007.9
16
みずほ銀行本店
1050億円 第一生命保険
2004.2
17
東京三菱銀行本館
(現・三菱東京UFJ銀行本店ビル)
1034億円 三菱東京UFJ銀行
2005.8
18
国際赤坂ビル、国際新赤坂ビル東館・西館
1000億円以上 ローンスター
2004.9
19
ホークスタウン(ヤフードームなど)
(約1000億円) GICリアル・エステート
2007.4
20
JFEビルディング
910億円 三井不動産
2006.2
21
ダイエーグループの店舗など31物件
875億4600万円 東京建物、東急不動産
2007.1
22
みずほコーポレート銀行本店ビル
864億円 三菱地所
2003.12
23
帝国ホテル
861億8750万円 三井不動産
2007.9
24
晴海アイランドトリトンスクエア オフィスタワーY
860億円 三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ証券など
2005.4
25
松下ロジスティクスの17拠点
約850億円 プロロジス、GICリアル・エステート
2007.9
26
北の丸スクエア
815億5550万円 ジャパンリアルエステイト投資法人
2005.8
27
大京の賃貸ビル、店舗、住宅、ゴルフ場
約800億円 モルガン・スタンレー、ユニマットなど
2004.12
28
三井生命大手町ビルなど11棟
750億円 不明(機関投資家の出資で設立したSPC)
2005.3
29
日産村山工場の跡地
739億円 真如苑
2002.9
30
京橋3丁目の土地
733億円 東京建物
2007.2
【注】種類欄は主な用途を示す。「地」は土地、「ホ」はホテル、「事」は事務所、「店」は店舗、「物」は物流施設。価格欄のカッコ内は推定値。子会社やSPCを通じた取引でも買い主欄には親会社や組成会社名を記した。取引時期欄の太字は過去1年以内の取引を表す。連結子会社への移管や、自社のSPCを売却先とするオフバランスは除外した。15位の北新宿地区の買い主は9月に東京都の入札で特定建築者予定者に指定されており、11月以降に契約を締結予定。18位の国際赤坂ビルなど3棟の取引では約1000億円のノンリコースローンが提供されたが、取引価格はこれより高いとみられる。23位の帝国ホテルは、帝国ホテル東京など4つのホテルを保有する会社の株式33.16%の取引



 
1位 梅田北ヤード
(写真:大阪市)
 
2位 全日本空輸系ホテル13物件
(写真は万座ビーチホテル&リゾート)
     
 
3位 虎ノ門パストラルホテル
 
4位 パシフィックセンチュリー
プレイス丸の内
(写真:玉井強志)
     
 
5位 六本木防衛庁跡地
(写真は竣工後の東京ミッドタウン)
 
6位 銀座東芝ビル


【ご参考】
「日経不動産マーケット情報」(http://nfm.nikkeibp.co.jp/)は、投資用・事業用不動産の売買やオフィスビル賃貸借、企業移転の動きを伝えるニューズレターです。2002年4月の創刊以来、有料のウェブサイト、月刊誌、Eメールの三つの手段で情報を発信しています。2007年7月には英語版「NIKKEI REAL ESTATE MARKET REPORT」(http://realestate.nikkeibp.co.jp/)を創刊し、ウェブサイトを通じてニュースやマーケットレポートなどを国内外の読者に提供しています。

【お問い合わせ先】
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電話:03-6811-8876

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