ニュースリリース

2011年8月30日

日経ものづくり調査「数字で見る現場」
50.3%の技術者が
「日本メーカーはコストより品質に偏重気味」

 日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は2011年8月30日、「技術者の品質とコストに対する考え」に関して、主に製造業のエンジニア(技術者)を対象に調査し、その結果を発表しました。コストと品質のバランスにおいて、日本メーカーは品質に偏重していると考える技術者が50.3%と過半数を占めました。また、コストと品質のバランスを取る上で不可欠な製造の知識が設計者に不足しているとの回答が58.3%に上りました。

 日経BP社の製造業向け雑誌『日経ものづくり』は、「技術者の品質とコストに対する考え」を調べるため、エンジニアを主として対象にした調査を2011年8月1 日〜8月8日に実施しました。その結果下記の状況や認識が明らかになりました。

  • 「日本メーカーにおける品質とコストのバランスについてどう考えるか」と聞いたところ「品質に偏重している/偏重気味である」とする回答が50.3%あったのに対し、「コストに偏重している/偏重気味である」との回答は22.2%、「おおむね良いバランスである」は19.8%だった (図1)
  • 「日本のメーカーが品質とコストをバランスさせる能力は、海外のメーカーと比べてどのような状態にあると思うか」との問いに対し、「高い品質を低コストで実現する能力は高いが、ある程度の品質を低コストで実現する能力は低い」との回答が36.8%だった (図2)
  • 品質とコストをバランスさせる前提となる製造関連の知識について、設計部門の技術者の知識レベルが「大きくレベルアップしていると思う」「少しレベルアップしていると思う」の合計が22.7%だったのに対して、「大きくレベルダウンしていると思う」「少しレベルダウンしていると思う」の合計は58.3%だった (図3)
  • 設計者の製造に関する知識レベルが下がった理由としては「設計の現場と生産の現場の物理的な距離が大きくなったため」(50.4%)、「部品の外注比率が高まったため」(45.9%)、「人と人の触れ合いが減ったため」(44.1%)などを上げる回答が多かった。「開発期間が短くなったため」と「生産拠点の海外移転が進んだため」は、レベルアップ/ダウン両方の立場での回答があった (図4)

図1 日本メーカーにおける品質とコストのバランスについてどう考えるか

図1 日本メーカーにおける品質とコストのバランスについてどう考えるか

図2 日本のメーカーが品質とコストをバランスさせる能力は、海外のメーカーに比べてどのような状態にあると思うか

図2 日本のメーカーが品質とコストをバランスさせる能力は、海外のメーカーに比べてどのような状態にあると思うか

図3 設計部門の技術者の製造に関する知識レベルは変化していると思うか

図3 設計部門の技術者の製造に関する知識レベルは変化していると思うか

図4 なぜ、設計部門の技術者の製造に関する知識レベルが変化したと思うか

図4 なぜ、設計部門の技術者の製造に関する知識レベルが変化したと思うか

 本調査は、製造業の実態を経営者の目線だけではなく、現場の目線からも明らかにしようという狙いで実施しているものです。「製造現場における派遣の実態」「製造業におけるノウハウの伝承」「トヨタ自動車の品質問題が示唆する日本製造業の課題」「円高が生産や調達に及ぼす影響」「グローバル化の障壁」「震災の影響と復興への動き」など、これまでに約70のテーマについて調査し、現場の危機感や認識を定量化してきました。今回はニュース配信サービス「日経ものづくりNEWS」の登録者を対象に、アンケート用URLを告知する方法によってWebサイト上でアンケートを実施、688の回答を得ました。調査結果の詳細は、日経ものづくり9月号(9月1日発行)に掲載する予定です。次回のテーマは「研究開発の進め方」の予定です。

日経BP社について

 日経BP社は、技術と経営と生活の先端情報を多様なメディアを駆使して提供する出版社(コンテンツ・プロバイダー)です。経済を中心とする情報を国内外に発信する日本経済新聞グループの一員として1969年4月に設立されました。日経BP社と日経BPグループが展開している事業は、雑誌、書籍・ムックなどの出版をはじめ、インターネット、展示会、調査・コンサルティング、教育・セミナーなど多岐にわたっています。

日経ものづくりについて

 「日経ものづくり」は、日本の競争力の源泉であるものづくり力を強化するために、製造業が抱える課題の解決と技術革新に関する情報を総合的に提供する情報誌です。入念な取材をもとに、詳細なデータを加え独自の視点から執筆した記事を掲載しています。対象とする技術は幅広く、機械や電子、ソフトウエアにも及びます。また工作機械、製造のためのITツールなど現場で利用する技術・製品の動向もウオッチします。

【お問い合わせ先】

 このアンケートに関するお問い合わせは、日経BP社 日経ものづくり編集部 電話03-6811-8131にお願いいたします。
 取材のお申し込みは、日経BP社 コーポレート管理室・広報 電話03-6811-8556にお願いいたします。

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