ニュースリリース

2011年10月6日

日経ものづくり調査「数字で見る現場」
企業の研究開発、
基礎研究から応用研究へのシフトが進む

 日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は2011年10月6日、「研究開発の位置付けとその変化」に関して、主に製造業のエンジニア(技術者)を対象に調査し、その結果を発表しました。ここ5年間程度で、研究開発が基礎研究よりも応用研究に変わってきているとした回答が約半数を占め、特に従業員1万人以上の大企業では約2/3を占めました。しかし、研究の自由度は意外と高く、自由な研究ができるとした回答が約6割に及びました。

 日経BP社の製造業向け雑誌『日経ものづくり』は、「研究開発の位置付けとその変化」を調べるため、エンジニアを主として対象にした調査を2011年9月1 日〜6日に実施しました。その結果下記の状況や認識が明らかになりました。

  • 「ここ5年で研究開発のテーマ内容は変化しているか」と聞いたところ「基礎研究よりも応用研究や開発の割合が高くなっている」とした回答が49.0%で、「応用研究や開発よりも基礎研究の割合が高くなっている」とする回答(6.0%)を上回った。従業員1万人以上の大企業に所属する回答者では、「基礎研究よりも応用研究や開発の割合が高くなっている」とした回答が64.3%に及んだ (図1)
  • 「自社の研究開発における課題は何か」との問いに対し、「短期的な成果を求めるため将来の事業のタネが育たない」との回答が53.1%、「基礎研究が不足しており将来の技術基盤に不安がある」との回答が43.0%と、長期的視点不足の指摘が目立った (図2)
  • 「自社の研究開発の良い点はどこか」との問いに対しては、「事業化に結び付くテーマが多い」との回答が41.4%で最も多かった。応用研究の増加をプラス面でとらえた回答と見られる (図3)
  • 設計者が自分の裁量で取り組む、いわゆるアングラ研究に対して「一部の時間や予算などのリソースを割けるか」と聞いたところ、「制度としてアングラ研究が認められている」は9.1%にとどまったものの、「制度としてはないが、時間外などを使えば実質的に可能である」との回答が50.3%を占め、一方「できない」は24.0%にとどまるなど、研究テーマについての自由度は意外に高いことが分かった (図4)

図1 ここ5年で研究開発のテーマ内容は変化しているか

図1 ここ5年で研究開発のテーマ内容は変化しているか

図2 自社の研究開発における課題は何か

図2 自社の研究開発における課題は何か

図3 自社の研究開発の良い点はどこか

図3 自社の研究開発の良い点はどこか

図4 アングラ研究に一部の時間や予算などのリソースを割けるか

図4 アングラ研究に一部の時間や予算などのリソースを割けるか

 本調査は、製造業の実態を経営者の目線だけではなく、現場の目線からも明らかにしようという狙いで実施しているものです。「製造現場における派遣の実態」「製造業におけるノウハウの伝承」「トヨタ自動車の品質問題が示唆する日本製造業の課題」「円高が生産や調達に及ぼす影響」「グローバル化の障壁」「震災の影響と復興への動き」など、これまでに約80のテーマについて調査し、現場の危機感や認識を定量化してきました。今回はニュース配信サービス「日経ものづくりNEWS」の登録者を対象に、アンケート用URLを告知する方法によってWebサイト上でアンケートを実施、384の回答を得ました。調査結果の詳細は、日経ものづくり10月号(10月1日発行)に掲載する予定です。次回のテーマは「日本の生産技術」の予定です。

日経BP社について

 日経BP社は、技術と経営と生活の先端情報を多様なメディアを駆使して提供する出版社(コンテンツ・プロバイダー)です。経済を中心とする情報を国内外に発信する日本経済新聞グループの一員として1969年4月に設立されました。日経BP社と日経BPグループが展開している事業は、雑誌、書籍・ムックなどの出版をはじめ、インターネット、展示会、調査・コンサルティング、教育・セミナーなど多岐にわたっています。

日経ものづくりについて

 「日経ものづくり」は、日本の競争力の源泉であるものづくり力を強化するために、製造業が抱える課題の解決と技術革新に関する情報を総合的に提供する情報誌です。入念な取材をもとに、詳細なデータを加え独自の視点から執筆した記事を掲載しています。対象とする技術は幅広く、機械や電子、ソフトウエアにも及びます。また工作機械、製造のためのITツールなど現場で利用する技術・製品の動向もウオッチします。

【お問い合わせ先】

 このアンケートに関するお問い合わせは、日経BP社 日経ものづくり編集部 電話03-6811-8131にお願いいたします。
 取材のお申し込みは、日経BP社 コーポレート管理室・広報 電話03-6811-8556にお願いいたします。

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