ニュースリリース

2011年10月13日

スマートシティの全世界市場規模、
2030年までの累計で約3880兆円に
日経BPクリーンテック研究所・市場予測

 日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は2011年10月13日、全世界で取り組みが活発化しているスマートシティの市場規模予測を発表しました。世界400カ所の主要なスマートシティ・プロジェクトの調査などを元に算出したところ、全世界のスマートシティ市場は、2030年までの累計で約3880兆円になると見込まれます。中でも中国は、世界最大市場の市場となり、累計で1000兆円を超えます。

 日経BP社の環境・エネルギーに関するシンクタンクである日経BPクリーンテック研究所は、全世界400カ所のスマートシティを洗い出し、その中から厳選した約170カ所のスマートシティをさらに調査しました。このデータを元に、スマートシティの市場規模を予測しています。

 スマートシティとは、エネルギーに代表される社会インフラをICT(情報通信技術)を使って効率的に運用することで、二酸化炭素や廃棄物の排出量を減らすとともに、住民の生活の質向上を目的に、持続的な成長を目指す都市のことです。一般には、スマートメーターを設置し、HEMS(Home Energy Management System)による電力の「見える化」を実現したり、太陽光発電システムなどによる発電の分散化や、今後の普及が見込まれる電気自動車(EV)の充電最適化などを図ります。ガスや熱源といったエネルギーについても効率を高めるため、蓄電池や燃料電池、ヒートポンプなどをビルや住宅に導入し、より快適な生活空間を実現します。

 今回の市場予測では、スマートシティを構成する主な要素であるエネルギー分野の、電力送配電設備、電力IT投資、HEMS、事業所向けEMS、太陽光発電システム、風力発電システム、その他再生可能エネルギー、蓄電池、低速EV、プラグインハイブリッド(PHEV)/EV、燃料電池車(FCV)、ガス配管設備、ガスIT投資、ソーラーシステム、太陽熱温水器、燃料電池、ヒートポンプ式給湯器、の17項目を取り上げました。項目ごとに市場規模を算出し、それらの合計をスマートシティ市場としました。2030年の市場規模は230兆円に達し、2030年までの累積が3880兆円になります(図参照)。

 中でも、数百件のスマートシティ・プロジェクトを抱える中国の市場規模は、2030年までの累計で1000兆円を超える見通しです。中国では、政府主導でスマートシティの構築が進められています。街づくりだけでなく、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入や電池交換式EVの普及のために積極的な優遇政策を打ち出しています。

 一方、日本市場では、2011年3月11日の東日本大震災を受けて、復興のための新しい街づくりに向けた分散電源や蓄電池などへの投資を中心に市場が立ち上がります。特に、ビル向け蓄電池分野では、夏の節電要請を経て、ビルの付加価値を上げたいオーナー層が積極的な導入に動いています。ただ、2030年までの累積市場規模は134兆円となり、全世界の約3.5%にとどまります。スマートシティ市場への参入を目指す企業にとっては、中国などの海外市場への進出が大きな課題になります。

 今回の市場規模は、エネルギー分野を中心に予測しました。これに、上下水道などの水関連インフラや、道路・港湾などの交通インフラ、各インフラの保守・メンテナンス、これら社会インフラの上で提供される各種のサービス市場を加えれば、スマートシティの市場規模は、今回の予測値の倍以上にまで膨らみます。それだけに関係する業界も、電力・ガスなどのエネルギー業界や、ゼネコンやハウスメーカーなど建築業界はもとより、自動車業界、エレクトロニクス業界、部品・材料業界、ICT業界、サービス業界など幅広く波及します。

 なお本調査の詳細は、2011年10月24日発行の『世界スマートシティ総覧2012』(発行:日経BP社)に、詳しく報告されています
http://cleantech.nikkeibp.co.jp/report/smartcity2012/をご参照ください。


図 世界全体のスマートシティの項目別累計市場

世界全体のスマートシティの項目別累計市場


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