ニュースリリース

2011年10月28日

日経ものづくり調査「数字で見る現場」
「日本の生産技術は高水準」と73.7%が回答
弱体化の兆しに懸念も

 日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は2011年10月28日、「日本の生産技術」に関して、主に製造業のエンジニア(技術者)を対象に調査し、その結果を発表しました。73.7%の回答者が、日本メーカーの生産技術力は世界的に見て高い水準にある、と回答しました。一方で、ここ10年ほどの間に、企業の生産技術力が弱体化しているという懸念を持つ回答者も51.9%と少なくありませんでした。

 日経BP社の製造業向け雑誌『日経ものづくり』は、「日本の生産技術」について調べるため、エンジニアを主として対象にした調査を2011年9月29日〜10月6日に実施しました。その結果下記の状況や認識が明らかになりました。

  • 「現在、日本メーカーの生産技術力は、世界的に見てどのような水準にあると思うか」との設問に対し、「非常に高い」(22.1%)、「やや高い」(51.6%)を合わせて、高水準であるとの回答が73.7%に及んだ (図1)。特に高水準である項目を聞いた設問では、「品質の安定性」「製品の精度」に特に優れるとした回答が多かった。
  • 「ここ10年で、所属する会社の生産技術力はどうなっていると感じるか」と聞いたところ、「非常に弱くなってきている」(18.9%)、「やや弱くなってきている」(33.0%)を合わせて、弱体化を懸念する回答が51.9%あった(図2)
  • 上記設問で「非常に弱くなってきている」「やや弱くなってきている」と回答した人に対して「生産技術力が弱くなっている理由として考えられるものはどれか」と聞いたところ、「技術や技能の伝承(人材育成)力の低下」(76.6%)と「生産技術分野の人的リソースの縮小」(55.6%)を挙げる回答が多かった。「人」の問題の大きさが表れたものと考えられる(図3)
  • 生産技術に関する企業競争力の強化策の1つとして「設計技術者と生産技術者のより良い連携に必要なもの」について聞いたところ、「設計技術者が、生産技術者の要求にかなり応えるべき」(18.4%)、「設計技術者が、生産技術者の要求にもう少し応えるべき」(41.1%)という、設計側が歩み寄るべきとする2つの回答が合わせて59.5%と過半数になった。回答者の職種として、生産技術者の方が設計技術者よりも多かったことが影響したものと考えられる(図4)。生産技術者に限ると、上記2つの回答の合計は約70%になり、全体よりも約10ポイント高かった。

図1 現在、日本メーカーの生産技術力は、世界的に見てどのような水準にあると思うか(単一回答)

図1 現在、日本メーカーの生産技術力は、世界的に見てどのような水準にあると思うか(単一回答)

図2 ここ10年で、所属する会社の生産技術力はどうなっていると感じるか(複数回答)

ここ10年で、所属する会社の生産技術力はどうなっていると感じるか(複数回答)

図3 生産技術力が弱くなっている理由として考えられるものはどれか(複数回答)

図3 生産技術力が弱くなっている理由として考えられるものはどれか(複数回答)

図4 設計技術者と生産技術者のより良い連携のために必要なものはどれか(複数回答)

図4 設計技術者と生産技術者のより良い連携のために必要なものはどれか(複数回答)

 本調査は、製造業の実態を経営者の目線だけではなく、現場の目線からも明らかにしようという狙いで実施しているものです。「製造現場における派遣の実態」「製造業におけるノウハウの伝承」「トヨタ自動車の品質問題が示唆する日本製造業の課題」「円高が生産や調達に及ぼす影響」「グローバル化の障壁」「震災の影響と復興への動き」「日本の生産技術」など、これまでに約80のテーマについて調査し、現場の危機感や認識を定量化してきました。今回はニュース配信サービス「日経ものづくりNEWS」の登録者を対象に、アンケート用URLを告知する方法によってWebサイト上でアンケートを実施、700の回答を得ました。調査結果の詳細は、日経ものづくり11月号(11月1日発行)に掲載する予定です。次回のテーマは「タイの洪水被害と日本の製造業への影響」の予定です。

日経ものづくりについて

 「日経ものづくり」は、日本の競争力の源泉であるものづくり力を強化するために、製造業が抱える課題の解決と技術革新に関する情報を総合的に提供する情報誌です。入念な取材をもとに、詳細なデータを加え独自の視点から執筆した記事を掲載しています。対象とする技術は幅広く、機械や電子、ソフトウエアにも及びます。また工作機械、製造のためのITツールなど現場で利用する技術・製品の動向もウオッチします。

【お問い合わせ先】

 このアンケートに関するお問い合わせは、日経BP社 日経ものづくり編集部 電話03-6811-8131にお願いいたします。
 取材のお申し込みは、日経BP社 コーポレート管理室・広報 電話03-6811-8556にお願いいたします。

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