ニュースリリース

2012年10月30日

日経ものづくり調査「数字で見る現場」
反日デモの影響「受けた」が5割
「チャイナ・プラスワン」戦略は4割が「推進/検討」

 日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は2012年10月30日、「中国の反日デモなどによる製造業への影響」に関して、主に製造業のエンジニア(技術者)を対象に調査し、その結果を発表しました。回答者の勤務先に影響があったかを聞いたところ、51.7%が「受けた」との回答でした。拠点を中国以外の国・地域に分散させる「チャイナ・プラスワン戦略」を推進/検討しているか尋ねたところ、「以前から推進している」「既に完了した」「今後推進する」の合計が4割以上になりました。ただし、「今後推進する」との回答は少なく(7.0%)、反日デモ以前から推進または検討している企業の多いことが分かりました。

 日経BP社の製造業向け雑誌『日経ものづくり』は、「中国の反日デモなどによる製造業への影響」について調べるため、エンジニアを主として対象にした調査を2012年10月2日〜9日に実施しました。回答者が属する主な業種は自動車等輸送用機器メーカー、産業用機器メーカー、機械部品・電子部品メーカー、総合電機・家電メーカーなどです。その結果、下記の状況や認識が明らかになりました。

  • 「勤務先は反日デモなどの影響を受けたか」を聞いたところ、「受けた」との回答は51.7%だった。「受けなかった」は37.9%だった(図1)
  • 「影響を受けた」とした回答者に対して「どの業務で影響を受けたか」を聞く設問では、最も多かったのは「生産」の54.8%、次いで「販売」の31.6%だった。一方、「研究・開発」(9.6%)や「設計」(7.5%)は回答が1割に満たなかった。これらの機能を中国に置いている企業がそれほど多くない上、工場や商業施設などに比べると破壊/放火の標的になりにくかったとみられる(図2)
  • 今回の状況をきっかけとして「中国での事業展開や投資の計画に変更はあるか」を聞いたところ、「計画に変更はない」(33.8%)という回答が最も多かった。一方、計画を縮小/延期/廃止するという回答は合計で24.3%だった。「事業展開や投資の計画はもともとなかった」という回答も19.5%あった(図3)
  • 拠点や投資先を中国以外の国・地域に分散させる、いわゆる「チャイナ・プラスワン戦略」を推進/検討しているか尋ねたところ、31.7%が「以前から推進している」と答えた。「既に完了した」「今後推進する」を含めると4割以上になる。一方、「推進も検討もしていない」も23.1%と少なくはない。推進/検討するにせよしないにせよ、今回の状況をきっかけとする例はそれほど多くないようだ(図4)

図1 勤務先は反日デモなどの影響を受けたか(単一回答)

図1 勤務先は反日デモなどの影響を受けたか(単一回答)

図2 どの業務で影響を受けたか(複数回答)

図2 どの業務で影響を受けたか(複数回答)

図3 勤務先の中国での事業展開や投資の計画に変更はあるか(単一回答)

図3 勤務先の中国での事業展開や投資の計画に変更はあるか(単一回答)

図4 チャイナ・プラスワン戦略を推進/検討しているか(単一回答)

図4 チャイナ・プラスワン戦略を推進/検討しているか(単一回答)

 本調査は、製造業の実態を経営者の目線だけではなく、現場の目線からも明らかにしようという狙いで実施しているものです。「製造現場における派遣の実態」「トヨタ自動車の品質問題が示唆する日本製造業の課題」「円高が生産や調達に及ぼす影響」「震災の影響と復興への動き」「日本の生産技術」「環太平洋経済連携協定(TPP)の影響」「技術情報の流出」など、これまでに約80のテーマについて調査し、現場の危機感や認識を定量化してきました。今回はニュース配信サービス「日経ものづくりNEWS」の登録者を対象に、アンケート用URLを告知する方法によってWebサイト上でアンケートを実施、441の回答を得ました。調査結果の詳細は、日経ものづくり11月号(11月1日発行)に掲載する予定です。次回の調査テーマは「図面の品質」の予定です。

日経ものづくりについて

 「日経ものづくり」は、日本の競争力の源泉であるものづくり力を強化するために、製造業が抱える課題の解決と技術革新に関する情報を総合的に提供する情報誌です。入念な取材をもとに、詳細なデータを加え独自の視点から執筆した記事を掲載しています。対象とする技術は幅広く、機械や電子、ソフトウエアにも及びます。また工作機械、製造のためのITツールなど現場で利用する技術・製品の動向もウオッチします。

お問い合わせ先

 このアンケートに関するお問い合わせは、日経BP社Webサイトの問い合わせフォームにお願いいたします。
 取材のお申し込みは、日経BP社 コーポレート管理室・広報 電話03-6811-8556にお願いいたします。

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