ニュースリリース

2013年10月29日

日経ものづくり調査「数字で見る現場」
戦略無き自社の購買・調達活動に
6割超が「不満」

 日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は2013年10月29日、「戦略的購買・調達活動の実態」について、主に製造業のエンジニア(技術者)を対象に調査を実施し、その結果を発表しました。グローバルで厳しい価格競争が繰り広げられる中、製造業の現場では原価低減に直結する調達・購買がますます重要になってきています。そこで製造業の購買・調達活動を調査したところ、自社の同活動を「不満」とする回答者は6割を超えました。同時に、多くの企業で戦略的な調達・購買活動ができていない実態が浮かび上がりました。

 日経BP社の製造業向け雑誌『日経ものづくり』は、「戦略的購買・調達活動の実態」について調べるために、エンジニアを主として対象にした調査を2013年10月2〜8日にかけて実施しました。回答者が属する主な業種は産業用機器メーカー、自動車等輸送用機器メーカー、総合電機・家電メーカー、精密・事務用機器メーカーなどです。その結果、下記の状況や認識が明らかになりました。

  • 「自分の立場から見て自社の購買・調達活動に満足しているか」と聞いたところ、「あまり満足していない」と「満足していない」を合わせた「不満」が60.7%を占めた(図1)。その一方で、「満足している」と「まあまあ満足している」を合計した「満足」は21.9%と約2割にすぎなかった。多くのエンジニアが自社の購買・調達活動に不満を抱いている。
  • 「自社では戦略的な購買・調達を実現できていると思うか」を尋ねてみると、「できている」が23.0%だったのに対し、「できていない」はその2倍弱の41.6%と多かった(図2)。「そもそも調達戦略が明確でない」という回答も27.5%あったことから、図1で明らかになった、自社の購買・調達活動に不満を抱く原因の1つに「戦略性の欠如」があると考えられる。
  • 「2012年末の政権交代後の円安局面を受けて調達先に変化はあったか」を聞くと、国内拠点でも海外拠点でも「特に変化はない」が最も多かった(図3)。特に国内拠点では70.2%と、その傾向が顕著である。一方、海外拠点では「現地調達を増やしている」が37.1%に達し、為替レートとは関係なく現地調達比率を高める活動が続けられている。

図1 自分の立場から見て自社の購買・調達活動に満足しているか(単一回答)

自社の購買・調達について「あまり満足していない」「満足していない」が合わせて60.7%に達する。「満足している」「まあまあ満足している」のは、合わせても21.9%しかない。多くが自社の購買・調達活動に何らかの不満を持っている。

図2 自社では戦略的な購買・調達を実現できていると思うか(単一回答)

図1で見たように、多くが自社の購買・調達に満足していない。それは、戦略的な購買・調達を実現できていないことが理由の1つと考えられる。実際、戦略的な購買・調達ができているかという問いに対し、「できている」との回答は23.0%に過ぎず、40%以上の回答者が「できていない」と考えている。「そもそも調達戦略が明確でない」との回答も全体の1/4以上に達しており、企業が購買・調達に対して戦略的には取り組んでいない様子がうかがえる。

図3 2012年末の政権交代後の円安局面を受けて調達先に変化はあったか(単一回答)

国内拠点、海外拠点ともに「特に変化はない」との回答が最も多い。特に国内拠点では、円安による大きな影響はまだ出ていないとみられる。海外拠点においては日本製部品の購買が有利になる円安局面でも、「現地調達を減らし、国内からの供給を進めている」は、わずか3.4%しかない。逆に海外拠点で「現地調達を増やしている」との回答が37.1%に上っているが、これは為替レートとはあまり関係なく、現地調達率を高める取り組みが続いていることの表れと考えられる。

 本調査は、製造業の実態を経営者の目線だけではなく、現場の目線からも明らかにしようという狙いで実施しているものです。直近では「新材料への期待」「イノベーションへの取り組み」「製造業版ビッグデータの活用」などについて調査し、現場の危機感や認識を定量化してきました。今回はニュース配信サービス「日経ものづくりNEWS」の登録者を対象に、アンケート用URLを告知する方法によってWebサイト上でアンケートを実施し、178の回答を得ました。調査結果の詳細は、日経ものづくり11月号(11月1日発行)に掲載する予定です。次回の調査テーマは「生産ラインの進化」の予定です。

日経ものづくりについて

 「日経ものづくり」は、日本の競争力の源泉であるものづくり力を強化するために、製造業が抱える課題の解決と技術革新に関する情報を総合的に提供する情報誌です。入念な取材を基に、詳細なデータを加え独自の視点から執筆した記事を掲載しています。対象とする技術は幅広く、機械や電子、ソフトウエアにも及びます。また工作機械、製造のためのITツールなど現場で利用する技術・製品の動向もウオッチします。

お問い合わせ先

 このアンケートに関するお問い合わせは、日経BP社Webサイトの問い合わせフォームにお願いいたします。
 取材のお申し込みは、日経BP社 コーポレート管理室・広報 電話03-6811-8556にお願いいたします。

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